長く、気が狂うような一日/逢坂桜
る
なにもかもいつもどおりに
頭痛がおさまらない
2時間程度しか泣いてないのに
赤ちゃんは1日中泣いているが、頭痛はないのだろうか?
つかんで離さない包丁を奪い合った
あれは本当だったが、これも本当だ
笑いながら気が狂いそうだ
帰れるころには、一人になっていた。
家に帰る。
帰ってくるはずのない家だった。
どうして私は生きているんだろう。
死ぬはずだったのに。
仕事から帰ってきた母を抱きしめる。
父がそうしてくれたように。
やはり私は、両親の子供なのだ。
「今日はごめんね。迷惑かけて」
「もういい
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