『不在の日』/橘のの
 
 
 
中也が
椅子をなくしたその日



チャーリー・コルデン氏が
煙突から闇に墜落した夜


マルタおばさんのように



私は

セーデル・マイヤーの世界
      において




その老いた未亡人と



セックスなどをし



怯えながら


朝を待っていた




それなのに


ついぞ
誰も来ることはなかった






2年に一度の

『不在の日』の お話




   〜粕谷栄市氏へ〜  
 

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