現実/
桐野晴
こんなに重いものなのか
驚いた
いきなりの
本当に突然の出来事で
丸一日は理解できなかった
考えたくない
引っ越す前に偶然会った
その時のいつもと
何年も変わらない笑顔
声と姿
いつどうなるかわからない
こんなに実感した
現実味をおびて実感したのは二度目
知りたくなかった
現実なんて儚くて
声を上げて
すがりついて
涙を流せたらいいのに
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