亡き少女のためのパヴァーヌ 17歳/クリ
右手と左手のための協奏曲 より
休み時間にいつも
北の空を見ていたね
僕には好きな子がいたけど
君のこともいつも見てたよ
僕は4組の廊下で加藤と
君は3組の廊下でひとりで
いつもひとりだったね
声も聞いたことがない
たまにこっちを向くと
必ず小さく微笑んでいた
僕の心臓はひっくり返った
あり得ないほどの速さで
微笑みがそれほどまで
さみしくなれるなんて…
子供だった僕には君の
痛みの理由なんか量れなかった
いつの間にか君を
見ることがなくなった
ずっと後になって加藤から
自殺したと聞かされた
僕の心臓は今度
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