ながるる/まどろむ海月
{引用=
羽ばたくものと咲くものの別れの日
そのそこに さらさらと
さらさらと ながれている
輝くものと沈むものの分かれのはざま
そのそこに さらさらと
さらさらと ながれている
たつ兵士の胸に乙女の野の花
そのそこに さらさらと
さらさらと ながれている
愛するものの病に貧しき人は薬なく
そのそこに さらさらと
さらさらと ながれている
まばゆき王宮の傍ら 餓え凍える子らは泣き
そのそこに さらさらと
さらさらと ながれている
王族の兄弟血族相争い 無辜の民
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)