ひまはり/杉菜 晃
 
ひまはりは
駝鳥のやうな脚をして
太陽電池を支へてゐる
もう花びらは一つもないが
悲観などしてゐない


ぢりぢりと
ゆるぎない正義のいのちを
蓄電して
飽和に達すると
過去 現在 未来
を貫いて
放電する


ひまはりの顔が
天から地上へと向けられたとき
それは起こる

戻る   Point(6)