夢/
白雨
道すがら、死体に出会う。
何か不思議なことがありそうだ。
虫どもの蝟集して、離散する
万華鏡。
夏の大気は、夕暮れの香水。
その路傍(ミチバタ)のあかい華。
華は静かに解けてゆき
誰とも知れず、砂となる。
夢もなかなかあてにならないもんだ。
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