自由について/ふう
 
 
 
 

奔走するガラスから
ちりちり洩れる 
直角に入れば致命傷になるのだと 
甘く甘く射しぬかれるたび 
強張る頬に受けとめる 
僕は 
足を埋めてしまった
土筆のように 
たくさんのすじが
その表面で堅くなり
文字盤になり 
風上の配列を騒がす 
その切実な動作で 
ちっぽけな頭を露呈しているのだから
弛んだ骨格をためらう雨が 
湾曲した隣人が 
ありふれた恋愛が 
僕の毛先を解くのだろう
 
 
 
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