透明な箱/
ふるる
憶測し
記録する
そこは美しいだろうか
恐ろしいだろうか
儚いだろうか
確固たるものだろうか
わからないけれど
わからないまま
詩人は透明な箱で透明な箱の外を記録する
読者は一時
忘れていた自らを捕らえる透明な箱と
その外の世界のことを
おもう
喜ぶ
嘆く
ほっとする
ぞっとする
透明な箱
その箱を決して
破ってはいけない
外に出ようとしてもいけない
そうすれば必ず
大切な何かを
代償として
失うだろう・・・・・・・・
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