お菓子パック/海月
百円でお菓子が五個ぐらい詰め合わせになっている
それは夢が五つは入っているだろうか。
そのパックを子供達は嬉しそうに母親に買ってもらっている
中には怒られて渋々棚に戻す子供いる
大切に握り締めたのだろうか。
中のお菓子が潰れて粉っぽくなっていた
決まってそんなのは子供達からは取り残される
それが少しだけ理不尽で悲しくも在った
僕はそれを好んで買ったりした
自分の様に取り残された姿が似ていた
その潰されたお菓子は今は見ない夢の味がした
懐かしくもあり、悲しくもあった
最近は自分の立場ばっかりで家族に何も出来ていない
五歳になりかけの息子も会話を出来ず寝顔ばかりみている
妻
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