「君に幸あれ」/
広川 孝治
二人で出かけた想い出は鮮烈な色で焼きついてる。
たった一度のデートだけど。
君はデートと思ってなかったけど。
バスに乗って二人並んで腰掛けて。
隣に君がいることが、とても楽しく誇らしかった。
青春時代の映像を、意地悪くも鮮やかに、思い出させる晩夏の日差し。
あれから15年経ってしまった。
今僕は、育った土地から遠く離れて。
それでも時々、君を想う。
遠い空から、君を想う。
君に幸あれ。
君を、想う・・
晩夏の日差しが注いでる・・
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