生き方/
 
には見紛うばかりの電線が巡らされ、まるで髪の毛の檻

その中の一本を辿った先に、待っている人の顔を想像しながら
焼かれ始めた砂埃の街路を振り払い、今日も橋を渡る
僕の生活を知る友人は、堅実な自身像と比較し、いつも羨ましがっては
異国情緒ばかりを聞きたがり そして、満足する



橋を渡り切ったところで、数歩進んで振り返ってみた
髪の毛の隙間から旅客機が、地平に唸りながら持ち上がってゆくのが見える
僕は、檻の一本をつまむと 紙飛行機の要領で、同じ方角に飛ばした
現地の子供たちは、面白そうに異邦人の真似をする

この、無邪気な行為が 一本一本を紡ぐ糸となって
悠久の時は 織られてゆくのだろう
愛しくて、抱き上げ 肩に乗せ、はしゃぎ出す
僕も、生まれ変わるんだ この町に

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