詩人の葬式/馬野ミキ
もし俺が死んだら、世界中の人に祝ってもらいたい
詩人が故郷に無事帰れたのだと祝杯をあげてほしい
生まれた時と同じように
また、
生まれるのだ。
深夜二時にコマ劇場前でロケット花火を
家のない若者が悪魔に魅せられたように全てのベンツのエンブレムをスペードのエースで、
乞食たちはジャングルジムの天辺で手旗信号を振る
彼らは自分たちの詩集が一冊も売れなかったとを月に伝えるだろう
ダウン症の奴らは真夜中に抜け出してこい
手や足のないものが108人集まったら
ブリキの太鼓を叩きながら歌舞伎町から新大久保までパレードがはじまる
猫の死体
酔っ払いのげろ
中身が抜き取れらた
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