めまい/
なるせ
熱にうかされたような輪郭のない浮遊感を
君にも分けてあげようか
共有するなら愛も生まれるだろ
それがたとえどんな毒薬でも
うたごえが運んだのは一握りの灰
ふれて 濡れるように
姿をかえても息づくこの心に
ふれて
だけど なかないで
ほんとうはいくらでも
この喉は遺品を吐き出せる
浴びるように繰り返した毎日に
爪を立てることだって容易い
君にだけは
牙をむけない
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