呼ぶ/
アイバ シュウ
青空を掻きむしる
陽光の爪の音を聞いた
八月十五日
少年たちは最期に
誰でもない
母を呼んだものだよと
小さなおばあちゃんの呟きに
珍しく合点がいった
母を
僕はこれから何度呼べるだろう
八月十五日が
また歩き出す
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