メーとの夏/バーバ子
 






うどんを袂にしのばせてみる
ねちょりとした響き


















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よちよちと
メーの歩くたびにまた
しまわれた標本が
床に落ち
羽を戻して飛びたっていく
さまはキレイ
だってよるの月への曲線を
そらんじているもの
動かし目をうるかし笑うまぶたを聴く
夜の壁はキレイ
















***


くるまをおいてね このまま ころもでに星
くるまり子をおもう 子は名前は
いつから呼ばれていたか
それをそっとふたたび
名づけてはまた
昔のように呼びかけてみたいのだ
(草花の返答)

いつ帰ろうともまた
くるまをおいてね このまま
帰る ふたりで家に
メーのいた夏への電車にのる








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