それでも/プル式
 
からりとなった空っぽのグラスに
何をそそげばいいの

透明な空には小さな朝があり
世界が少しだけ遠くに感じる

ここにはまだ きっと
やり残した事がたくさん たくさん

世界なんて大げさなものに 感じる
自分なんて なんて なんて小さな

夜に浮かぶ花火は 夜空に
臆病で 怖い こわい

呼吸すら怖くて
目など開けられなくて
時計など見れなくて
何にも出来なくて

からり
氷が溶ける音は

からり
世界のとける音は

からり

からり

からり

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