Cry For The Moon 7「批評へ、あるいは Let's swim to the moo.../佐々宝砂
い批評を引き出す。逆に言えば、批評は、ある作品のなかに、先行作が持っていなかった何かを見出し指摘することによって、読者の認識を(もしかしたら作者の認識も)変える。作品と批評は、お互いに攻撃しあうようなものではない、ほんとは、お互いに刺激しあい高めあってゆくものなのではないか?
私はこれら一連の文章に、「Cry for the moon」とタイトルをつけた。私はないものねだりをしている、とも書いた。ないものねだりっぷりを強調したくて、取り乱したり泣いたり怒ったりもしてみた。でもいま、私は静かに思う、静かに誘いかけたいと思う。月は遠い、あまりにも遠い、だけど、一緒に月にゆこうよ。月まで泳いで
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