artificial satellite/宙空 心
誰にも言っていない秘密
君だけには教えてあげる
実は僕は
人間(ヒト)のフリしてる
衛星なのです
生まれたての君を
見守るのが役目
宇宙(ソラ)を駆け上がって
眺めると
とても美しくて
幽玄の間(マ) 有限の灯(トモシビ)
僕はその中のひとつで
抗うこともせず
静かに くるくると
公転期は君次第
浮遊感覚は好調
紺碧の壁紙は
星柄の生命(イノチ)
羽根を付けた浮島は
何処に向かって飛んでいく
惑星よ
形あるものは
いつか灰に成るから
そう 僕もその内
羽根を落として
転落するだろう
無垢なまま
幸せそうに
眠る姿を見ながら
地球(ホシ)の中のスコール
ああ、泣かないで
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