column noir/静山和生
 
         舞う 高みを
            それでも
            塔と 呼ぶなら
            祈り と呼ぶなら
            有刺、
            遠くはなれ
            速い眼で寝返る音
            つねに途上である
            音  差の  光源を
            さぐりあてる爪先に
            突き刺さ
                 る
            空域、

            鐘の n音の

            不、
              在する塔の
            
            なめらかな先、

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