生活/葉leaf
 
密集した小さな穴々から、予覚された円柱へと、いくつもの湯の筋が地の粗い曲線を描きこむ。湯の筋に閉じ込められた空間は火のゆらぎをきざしているが、私の体によって、様々な輝度から破壊される。この瞬間にも、時間が印刷されてゆく。光を組成するものや「あなた」を組成するものが少しずつ腰のあたりに積み重なり、都市の表情をわずかに吸い取ってゆく。私は側面が規則正しくえぐられた短い円柱を回転させるが、そのこととは無関係に湯の筋が死滅する。青くて薄い繊維の複合体へと、皮膚の水々はつまずいて行き、私は皮膚にうがたれた穴々が夜の(いき)によって匿されていることを知る。

私は両手で樹脂の棒を握り、足裏の抵抗を回転させ
[次のページ]
戻る   Point(6)