精一杯の梅雨で/
チェザーレ
窓を閉め切った真夏日に
枕に
むせ返る香水の薄靄に
顔をうずめて
真っ白な交わりを
まだ梅雨は帰らない
降りそそぐ
部屋中のアクロソーム
その先体構造に侵されて
私、また生まれるの
殺してよ、テロメア
末端同士の異常な融合
蛋白質の塊りのくせに
むせび泣く
この部屋はどこにも
顔をうずめて
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