ホテルの一室にて/
凡
のっぺらぼうになってしまったあなたの顔めがけて
口にふくんだ煙草のけむりをふっかける
不意に笑いがこみ上げる
のびきったあたしの神経
とあたしの髪の毛
今じゃもうなにも思い出せない
焦燥感の混じった汗をぬぐって
血色の悪い指先をルームライトで照らし出す
今夜もきっと 長いのだろう
あたしの夜は 伸びきった
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