これが私の望んだ道、だから。/腰抜け若鶏
 
度と抜け出せないような真っ黒な絶望。

どうして私がこんな辛い思いをしなければならない?
かつて私が望んだからだ。そのためならすべてを捨ててもいいと誓ったからだ。
運命の女神はそんな私の切なる願いを叶えただけ。
誰も恨めない。
これらはすべて私が望んだこと。

今、私にできることは、私の持てるすべてを込めて一つの作品を作る事。
私の体験したつかの間の喜び、舐め尽くした絶望の味。一生消える事のない心の傷。
そのすべてをこめて全力でこの世界にぶつけるだけ。
そのためならすべてを犠牲にしよう。この際だから私の持てる物すべてを。
私のすべてを、この最後にして最大の武器に私の残りの人生すべてを賭けよう。

さあ、勝負だ!
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