さよならの儀式/狩心
落としても・・・
画家としてあなたを描きたかった
でも とうとう あなたを描く事は出来なかった
あなたは境界線のある体
痛々しく何度も何度も折り込まれて
体が色彩を失っていた
正午の太陽は気持ちがいい
今からあなたをそこへ送り届ける
棺の中に黄色いペンキを注ぎ込んでいく
棺から溢れ出ていく液体たち
それを燃やし 限りなく光に近付けていく
異臭が鼻を突き 倒れそうになる
炎は広がっていく 燃え盛る家
天に昇るグラデーションが見える
画家は辞める これを最後に
戻る 編 削 Point(6)