星の船と 竪琴/水無瀬 咲耶
 
きっと この世の草木からは
あの蒼穹へ 黄金の糸がまっすぐに伸びているのです

  いのちはあわあわとしたじぶんのねいろをもって
  なつかしいあおぞらとつながっている
  (そう 世界は一つの竪琴のよう))

/ケレド私たち ハ/くすみゆく かたくなな針ガネ
隔てらレタ空間//他の恵みを奪い 生キ急グ権力者
/星は語ル /人人は ねじ伏せラレ/調弦サレ/ 
浅い呼吸ヲ/千切って ハ捨て/チギッテ
ハ/投げ捨テ 希望さえ閉じラレ// 

そんな折 遥かなる草原を旅した風は歌い
指先でしっかりと弦たちを奏でていったのです
肌に絡みあう 振動は 甘く
荒ぶれた心が淡い光
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