束の間/
中村猫彦
二時間くらいだったら
僕だってがんばれると思って
書を捨てて
(私が書を捨てたとき
向かいの道に黒い帽子を被った男がいた)
町に出て
(帽子の下には真っ白い顔があって
足元は真っ黒の靴が光っていた)
愛を見つける
戻る
編
削
Point
(4)