空への手紙/蓮見
 
こうしてぼくはあなたに手紙をささげます。
今までずっと言えなかった。
それを今、こういう形に変えて、あなたへ。

お元気でしょうか。
あれからずっと、ぼくはあなたの代わりとして、
役目を果たしています。
ぼく自身、迷うことも多くて、
ときどき無償に涙が止まらない。
そうして涙を流すたび、あなたを思い出します。
ぼくがまだ、背丈も低く、未来など考えることもなかった頃、
あなたの存在が9割を占めていたあの頃の、あなたの突然の不幸の知らせ。
嘘だと思いました。
ぼくの勘違いだと思いました。
だけど母さんは何も言わなかった。
病院へつくと、すぐにあなたの元へと向かいました。
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