言葉を超えた領域に向けて言葉を放ち続けるのだ/大覚アキラ
 
事実だし、「言葉を超えた」領域というのは、恐らく存在すると思う。言葉に置換可能な感情や、言葉で表現できるモノゴトよりも、「言葉にならないもの」の方が崇高だとか、重みがあるとか、そんな風には思わない。問題は、どうやってその限界を少しでも切り崩していけるか、1ミリでも深くその限界の先に刺さっていけるか、だろう。言葉によって。

 たぶんそうやって「言葉にならないもの」に挑むことが、詩を書くという行為の、ひとつの本質なんだと思う。
戻る   Point(11)