即興詩「新しく眠るために」/けんご
 
睡魔の中で詩を書いている
まだ見ぬ1行を探して
視界は夢の中へと入っていき
詩を書いている

明るい緑色の柑橘系アルコールに酔い
体は蒸気する
暑さの中で目が覚める
ペンを握る

夢は同じところを行き来する
浜辺でぐるぐる同じところを

浜辺に寝そべる
裸で

またこの場所だ
月影の岩場を頼りに
彷徨う私は
また眠って夢を見る

四角い机の角に
エロスを感じる
異教徒の夜のように
私は夢魔にさい悩まされる

書けない
書けない
私にはこんなものしか

ぐるぐる回ってごらん
ぐるぐる回ってごらん

さあ見よ 私の
美しい
愛の揺り
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