暗い日曜日:鍵を掛ける人の歌/六崎杏介
ヘロー、私がLockTheKey
今日スゲェ恐怖がW.Cをノックするから鍵を掛けろ
それは陽炎か幻覚だろうが貴様にハローと呼び掛ける
答えるな、肩へルナティックな彼方からの光が降りて
まるで刀の様に貴様を達磨に刻む筈だ、絶対答えるな
そうだ、今はこの狭い個室に固執しろ、ここが世界だ
エデンに近いアダムの書斎が定める光彩が広がる田園
から果て、遠い都市の逆さまに凍る天使のワンコール
或る放り出す様なため息が漸く消えたら貴様は安心だ
日記に要約し書くだろう、魔王の手口を把握した、と
しかし一方では後悔する、悲しみの崩壊を希望してた
ベッドの窓が軋み風のバラードの中、貴様は愛し合う
何か、不確かな幸せに今は溺れる、凍える事は未だに
無いのだ、恋人と愛を囁き合う夜は清潔な朝をも伴う
忘れるな、擦れた様なノックの声を壊れかけたノブを
ヘロー、私がLockTheKey
今日スゲェ恐怖がW.Cをノックするから鍵を掛けろ
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