少年時代/LEO
*翔る*
頭上の
ヘリコプターに向けて
大きく両腕を振る
「おーい」って叫んだ
何度も叫んだ
声だけが
翔けていく
*風*
自転車の
ペダルを漕ぐのも
間に合わないほど
加速して
風になった瞬間
あの坂は
冒険への近道
*相合傘*
雨の日
覗いた水溜り
黄色い傘の下で
無邪気に笑う
きみとぼく
「せーの」
で、一緒にジャンプ
*あした天気になぁれ*
思い切り
蹴り上げたはずの
スニーカーは
頭の上でくるりと回って
すぐに落ちてきた
(どこまで続いているの)
片足ピョンピョンで
仰いだ空は
*飛行*
投げ出した両足を
高く、もっと高く
(飛ぶ準備は出来たよ)
右足で蹴った太陽が
ブランコを
銀色の飛行機に
変えたあの日
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