オノマトピア/仲本いすら
 
ざわわと、海が鳴る事は
地球が三回転半しても
難しいことだろうけれど

すきだと、僕が声を出すことは
地球が三回転半するまでに
何万回言えることか。

ぱたりと、本が倒れることは
風のいたずらだったり
するだろうけど

ばったり、君と出会うことは
神様だのそんな類のいたずらなんかじゃなくて
僕がそう、願っていたからだと
信じたい。

もっと、君にすきだって
言えばよかったのにな


今、しゅびびんと
駅へ向かう。


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