色彩の恋人/
快晴
悲しみの色を塗り合わせ
暗く淡いシミを作る
溺れる二人を救えるものは
微かに震えるガラスの夜だけ
愛しさの色を塗り合わせ
深く甘いシミを作る
切なく互いを求める夜に
理由(わけ)などいらない
二人が彩る夜の模様は
まるで万華鏡のように
決して二度と現れはしない
一瞬のまばたきの間にさえ
跡形も無く姿を変える
その色を記憶に留めようと
今夜も君を抱きしめる
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