昼かた過ぎ/ふもと 鈴
はいふんで つながれる今 大切と
言ったぬけがら ばかをみる
舞台うえ のぼった先で 手が真っ赤
鋼鉄ならばと 思うが無駄
心中に 関数式を溜め込んで
今日も命題 解かずに居残る
切符きり 夢見たぼくはカッターで
紙きる小さな 過去片手
望郷をする間も詩作せむとする
それなら望郷 完成す
かんしゃくを 起こしたきみは
洗濯をするといったきみに同じ
数字のみ 書かれた札をひた貼りて
うで、くび、あたま 縛りて死んだ
空間を越えようとする 鳥三羽
時間の制約 知らずにさんば
聞き経ちぬ 思い出したの物語
揺れた小麦と ヘッドライト
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