今を生きる、ということについて。/大覚アキラ
、
記憶喪失にでもならない限り
過去を捨て去ってしまうことは不可能だ。
しかし、魂を過去に縛られたまま、過去を生きていてはいけない。
いつまでもサーバ上の過去のキャッシュを参照しているような、
そんな場所からは、脱出しなくてはいけない。
過去を、記憶を、踏みしめ、それを踏み越えて、
今この瞬間に立っている自分自身を
更新し続けていかなくてはならないのだ。
そうすることこそが、きっと、
自分を自分自身たらしめている過去と記憶に向けての
最良の餞であり、もっとも美しい生き方なのではないだろうか。
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