奏々、/
ふもと 鈴
砂漠吐く 大地を北に追いやりて
掌でひろげゆく 花鳥風月
三面の視線を 井戸に通したる
水面ゆらすは 深紅の星空
くずおもちゃ 集める地平は紙の上
いつか夢見たベンヤミン
波紋する 円心さえも取り除き
往信させるは 全き光源
春風に 応える花はうすき赤
架け続く橋は 広き桃源
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