お ん な/葛西佑也
 
は、アルコールという
お薬で、ときどきイカレテ
しまうんだ ね。
そんなとき、あなたは
きびしいこえ で、男を制すの

そんなことが、あった夜
あなたはいつも泣いていたんだ ね
それは、こそこそと 行われるの。
まるで、雪の日の儀式みたいに。

なにがかなしいの?って
聞きたくても 聞けなかった ぼく。
そのよるは、 押し殺すような泣き声が、
響いていたの。



あなたが好きな、
香水。を母の日に
おくろうとして
ぼくは、とおくのまちへ
でかけた。
まだ、少年の、 小さな足で。

道に迷ってしまって、

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