汚辱に塗れた人々の名/静山和生
 
            
            ゆれる葉の
            
            一枚が

            ためらうように
            消え入る連鎖
            に与えた
            私という名

            人称の枯れた
            残余の原

            に流れ去る
            一枚の
            私という筆圧

            ここでは
            かしこに
            無数の実は
   
[次のページ]
戻る   Point(8)