今と昔の詩の優劣についての考察/美味
 
うな詩だって大きな感動を与えられるじゃないか、とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、その一見幸せそうな詩だって、その裏に悲しみを含んでいるものです。あなたがもしその主人公と同じ立場になっても、まだ幸せな詩だと思うのなら、それは感動ではなく、妬みです。(ようは、あれですよ。ノロケを聞いたって嬉しくも楽しくもないし、反対に人の不幸は蜜の味ってやつです)
 以上の二つを踏まえると、書き手は、「大きな」悲劇を詩にすることが、人に「大きな」感動を与える詩(語弊はあると思いますが)に繋がるのです。

 ではこれから結論に至った過程を説明していましょう。
 今回、技術、という点はぶっこ抜きます。これは昔
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