母の存在/潔
昔、読んだ本にこういう話がありました。駅で一人の男が迷子の女の子に出会いました。彼女に母親の特徴を尋ねると「わたしのママはとってもきれいでやさしいの」と言うので、男はとにかくきれいな女性を探しましたが、女の子は「わたしのママはもっときれいよ」と言うばかり。しばらくすると彼女の母親らしき女性が現れましたがさほどきれいではなかったそうです。
僕達は「母」が好きなようです。本能的に愛を求めているようです。他人がどう評価しようとも、子の中では世界中で一番やさしくてきれいですべてをもっている存在です。無条件に愛をくれる人なのです。
しかし、いつどこの国においてもそうでない「母」がいます。殴る。蔑む
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