嫌いなハト/たまむし
 
君が僕の嫌いなハトを触ったので
僕は君を触れない、と決めました。
君が嫌いなのではなく
ハトがきらいなのです…

君の好きなハトを僕は好きにはなれないだけなんだ。
わかる?
僕の嫌いなハトを好きな君を嫌いなのではないんだ。
わかる?
好きにはなれないよ。
どう、がんばってもね。

ハトだけじゃない、
もし君が好きになるのならインコも、オームも、カラスも…

君が僕の嫌いなハトを触ったので
僕は君を触れない、と決めました。
君がハトに触れるその時間ごと僕の記憶から消してゆくよ。
君にもし嫌いなものがあったら…
僕はきっと…触れない

でも君に嫌いなものはないし、
僕が触れて君が僕を嫌いになることなんて
…無いんだよね。
なんにも…。なんにも…。…。








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