現況届/
信天翁
埃っぽい雑木林のうえで
高圧線がけだるそうにたるんでいる
(感傷に曇ったまなざし?)
しっとりとせまる落日のなかで
くまどられた丘がうずくまっている
(運命の冷遇?)
宵やみが深まったしたで
大都会の夜景にまねて街灯がまたたきしている
(意識の飛躍?)
遂にわたしは窓をあけて深呼吸をしてしまった
星の信号で地球がかすかに頷いたのかとおもって
(美的な冒険?)
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