深呼吸して眠ればいいよ。/
夕凪ここあ
みたかったのよ}
あまりにも大きな夜の中に、あまりにも小さく開かれた窓から
体を乗り出すと震えが止まりませんでした。
私はちゃんと呼吸を、しているのですね。
ゆっくりと深呼吸をして
終わってしまった今日の匂いを懐かしんだ後
私は窓をそっと閉めました。
窓の外の月はとても綺麗でしたし、
それに私は
こんなに透明で純粋すぎるものに
一筋の傷跡も残したくはなかったのです。
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