放蕩息子の帰宅/モーヌ。
 
 はじけて 歩いて いった

いつも そんな 場所で

いつも そんな 音を

ことばの 孤児へ と 託して ゆき

掬った 水の鳥を 空の 間に 間へ

あなたの ほうへ と 放して いった

はばたいてくる 調べは いつか

ささやいてくる 音色は どこか





そのあとを したい ながら

いつかの ゆりかもめが また ゆらゆら と

いくつもの 眼には 見えない 道しるべを 追いかけて

天の 頬 ピエロの 雫 を つと ひかった

路地の 夕ぐれの ほそい なわとびの 影を

しなって ゆくものを くぐった












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