OVERLOAD/ミキ・オキタ
短い雨のあとの空気中で
雷になりきれなかった淋しい子供たちが
火花になってはじけて
それは綺麗な夏の花火のようだった
眠りは疲れた身体を癒して
でも悲しくも
無理やりにも 僕を明日へ連れ去る
時々
今日の僕を 置き忘れて
眠らないでいる
眠らない と している
人間辞めるまでは
そんなことできっこないのにね
そんな どうにもならないこと
明るくなりはじめた空は
どうにもならない透明な青紫色をしていた
短い雨はいつのまにか忘れて
痛かったことも出来ないことも はじめからなかったことみたいで
僕の知らない どこか遠い海の埋立地に
破れたソファは運ばれていった
眠らないでいる
眠らない と している
そんな どうにもならないこと
あなたを愛さないでいるなんて
そんな どうにもならないこと
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