日と音/
静山和生
に寄り添う不吉な白さ
いつの間にか
雨に濡れた
灰の香りが
立ち込めてくる
鼻腔を突くなつかしい香り
それは消尽した生
−あるいは死の
どこまでも塗り潰さなけれ
ばならぬ徴として顕われる
その名をしるせ
償われるべき死へと
したたっていた
生の速度を
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