五月の夢でしかあえない/AB(なかほど)
 

目がさめると
ここはどこ?
と少しだけ考える時間が
幸せ
夢のつづき
のように


蛙がなくと
ついつい
僕のおうちは
すぐそこなんじゃないかと思う
朝の夢のつづき
の世界
のように

もう帰れない場所へ
連れて行かれる
ような
幸せ

夏はもうすぐそこまで来ていて
今にもにが笑いしそうな僕の
心のすきまを狙っている

そうしているうちに
カーテンの向こうで
あの人の風が吹いた

振り返らない
あの人の風が吹いた

もう届くはずはない
あの人の風が吹いた





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