グレート・ノベンバー/長谷伸太
大問題が起こりました。ノベンバーがランドセルに入らなくなってしまいました。簡単に言うと、太ったのです。そりゃあ今までにも、友達にランドセルの中を見られそうになったり、おやつがあっという間に減るのをお母さんに怪しまれたり、ヒヤりとすることはありましたが、これは困ったことでした。もう学校へはいけません。
太郎君も成長期でしたから、ノベンバーが大きくなるのは別に不思議だとは思いませんでした。仕方無いので、この日から太郎君が学校へ言っているあいだ、ノベンバーは家の押入れの中でじっとしていることになりました。太郎君は学校が終わると急いで家に帰ってきて、ノベンバーの無事を確認しました。ノベンバーはいつもの
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