貴女のこと/クローバー
も
招かれるだろうが、泊めてもらえないことは、目に見えていた
彼ら自身がすることは許されても
ボクがすることに対する考え方は
彼らのそれとは微妙にずれていることをボクは知っていた
泊めたとて、見つからないように帰ってもらえばいい
そう思い、泊めることにしたのだ
下心など・・・、まぁ、少しはあった
ここは止まった世界だった、池の氷に閉じ込められた、ドングリのようだった
腐らないで、赤茶の光沢が命だったものを守っていた
伸びることのない、芽を守っていた
貴女は、春一番とやってきた
北風ではなく、うるさい嵐と共にやってきた
ボクは、貴女のリクエストどおりにボクと言う存在
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